麻雀はよく分からないけど「リーチ」という言葉は知っている、という方は多いのではないでしょうか?

麻雀の代名詞的存在でもあるリーチは、麻雀役の一種であり、非常に良く見られる役です。

アガリまで残り1手のときにリーチをすることができます。ビンゴゲームのリーチと似た意味合いです。

そんなリーチの条件や特徴について、初心者の方でも理解できるように麻雀プロが解説します!

リーチの条件とは?

まずは、リーチの条件について説明します。以下のイラストがリーチのイメージを表現しています。

ポイントがいくつかあるので、順番に見ていきましょう!

※この後の説明で「リーチをかける」という表現がしばしば出てきますが、「リーチの役をつけること」とご理解ください。

【リーチの条件①】テンパイしていること

リーチの一つ目の条件は、テンパイ(聴牌)していることです。

テンパイとは、あと1牌であがれる(=パズルが完成する)状態のことを指します。

テンパイとアガリ

リーチをかける場合は、テンパイしている必要があります。

リーチをかける前には、自身の手牌が本当にテンパイしているのか確認することを心がけましょう!

ノーテンリーチについて:テンパイしていない状態でリーチをかける

(細かいルールですので、初心者の方は次の条件にスキップして頂いても問題ありません)

厳密に言いますと、テンパイしていない場合もリーチをかけること自体は可能です。これをノーテンリーチといいます。

ノーテンリーチをかけて流局した場合、チョンボという罰則が適用されます。詳細は以下のページでご確認ください。

ノーテンリーチとチョンボの説明

【リーチの条件②】鳴いていないこと

シンプルではありますが、鳴いていないこともリーチの条件の一つです。

したがって「チー」「ポン」「カン」をしている場合は、リーチをかけることはできません。

ちなみに、この鳴いていない状態のことを門前(メンゼン)ともいいます。

リーチをかける条件は以上の2点で、他の役と比べても非常にシンプルな内容です。

鳴かずにテンパイすることができれば条件を満たすので、初心者オススメの役といえます。

では続いて、リーチをかける方法について説明したいと思います。

リーチのやり方・手順をわかりやすく解説

「テンパイしていること」「鳴いていないこと」という二つの条件をクリアした場合、あなたはリーチをかけることができます。

そしてリーチをかけるためには簡単な3つのステップがありますので、リーチのやり方・手順を解説していきます。

手順①:リーチと発声する

まずは「リーチ!」と発声し、対局者に自分がリーチをかけることを宣言します。

手順②:リーチ宣言牌を横に曲げる

リーチをかける際に捨てる牌をリーチ宣言牌といいます。

このリーチ宣言牌を横に曲げる形で捨て牌に並べます。

手順③:リーチ棒(1,000点棒)を場に出す

最後に、場に1,000点棒を支払います。この1,000点は、次にあがったプレイヤーが獲得します。

そのため、自身があがれば1,000点を取り戻すことができますが、他のプレイヤーがあがった場合は、1,000点を失うことになります。

リーチのメリット・特徴について

ここまでリーチの条件・手順について説明してきましたが、続いてリーチのメリット・特徴を見ていきましょう!

リーチのメリット・特徴①:役の条件を満たすのが簡単

繰り返しになりますが、リーチの条件は他の役と比べて非常にシンプルで簡単です。

「鳴かないでテンパイ」さえすれば、どのような牌の組み合わせであってもリーチという役をつけることができるのです。これはリーチの大きな魅力です。

麻雀を始めたばかりのときに「最初は鳴かないでリーチを目指しましょう!」と教わることが多いは、リーチは初心者でも簡単に条件をクリアできる役だからです。

リーチ以外の多くの役では、牌の種類が限定されたり、決められた規則に必要があったりと、初心者が取っつきにくい内容です。

初心者の方は、まずはこのページで説明しているリーチを理解し、積極的に活用してみましょう!

※とはいえ、条件が比較的シンプルな初心者おすすめの役も存在しますので、気になる方はご確認ください。

リーチのメリット・特徴②:点数が高くなる

リーチをかけることで、あがった時に獲得する点数が高くなります!

麻雀においては点数が高くなることを打点上昇ともいいますが、具体的には以下の3つのポイントがあります。

リーチの1飜が追加される

こちらはシンプルですが、リーチにより1飜が追加されることになります。

1飜って何だっけ?という方は、こちらの飜数の説明ページが参考になるでしょう。

「一発」という役と複合することがある

リーチをかけてから自分の順番が来る前にロンアガリをしたとき、または次の自分の順番でツモアガリをしたとき、一発という役が成立します。

ただし、他のプレイヤーの鳴きが入った時点で一発の役はなくなるので注意が必要です。

裏ドラが与えられる

ドラとは点数が高くなるボーナス牌のことでしたが、リーチであがった場合には裏ドラが新規のドラとして与えられます

文字通りですが、以下の画像のように、ドラ表示牌の裏側の牌が「裏ドラ」になります。

画像では八筒:麻雀王国がドラ表示牌ですが、その裏側の牌が裏ドラに該当します。

リーチで注意すべきポイント

そんな魅力的なリーチですが、注意ポイントもいくつかありますので押さえておきましょう。

リーチ宣言時に1,000点を支払う(リーチ棒)

繰り返しになりますが、リーチをかけるときには1,000点棒が必要です。

また対局ルールによっては、自身の点数が1,000点未満の場合はリーチをかけることができない、という規定もあります。

対局前にルールを確認するようにしましょう。

リーチ後は手牌を変えることができない!

これは最も重要なポイントです。リーチをかけた後、自身の手牌を変えることはできなくなります

麻雀では牌を引いたら自身の手牌と入れ替えることができますが、この牌の交換行為ができなくなり、引いた牌を必ず捨てなくてはなりません。

初心者の方はイメージがわかないと思いますが、麻雀においても守備の概念がありまして、この守備の観点で圧倒的なデメリットになります。

守備については別ページで説明しますが、リーチ後は手牌の変更ができないということは押さえておきましょう!

まとめると、リーチとはこんな役!

このページではリーチについて解説してきましたが、いかがでしたか?

リーチは麻雀において極めて重要な役です。加えて中級者以上の方にとっては、戦術的な観点でも重要です。

最後にリーチの説明について振り返ってみましょう!

リーチの条件・手順とは…

条件:鳴かずにテンパイしていること

手順:リーチと発声し、宣言牌を横に曲げ、1,000点棒を場に出す

リーチの特徴とは…

特徴①:役の条件を満たすのが簡単

特徴②:点数が高くなる

特徴③:相手にプレッシャーをかけられる

リーチの注意点とは…

注意点①:リーチ宣言時の1,000点を支払う

注意点②:リーチ後は手牌を変えることができない

ちなみに麻雀ではダブルリーチという役も存在します。一般的にダブリーとも略されます。

最初の切り番でテンパイしているとき、ダブルリーチという2飜役のリーチをかけることができます。

また、リーチ以外も含めて初心者向けの役は以下のページでまとめています。

初心者向けの役一覧

タンヤオについて徹底解説!鳴いてもOK、初心者おすすめの役

意外に難しい?ピンフ(平和)についてわかりやすく解説!

ダブルリーチとは?確率や天和との違いも解説