カンについてでも説明していますが、リーチ中でも暗カンすることはできます。

暗カンは点数が高くなるので積極的に行いたいところですが、リーチ中の暗カンは反則扱いとなる場合があります。

反則の暗カンを行い、アガリ/流局時に手牌を開いた場合はチョンボの対象となります。

チョンボの説明はこちら ➤ 麻雀の反則について

細かいルール内容でケースとしても非常にレアなので、意外と知らない方も多いのではないでしょうか?

このページでは反則の暗カンについて、具体例と一緒に説明していきます。

リーチ中の反則の暗カンとは?

ここからはどういうケースの暗カンが反則扱いとなるかを説明していきます。

リーチ中の反則の暗カンには以下の3つのケースがあります。

リーチ中の反則の暗カンそれぞれのケースについて具体例を見ていきましょう!

待ち牌が変わる暗カン

ここで説明するのは、リーチ中の暗カンにより待ち牌が変わるというケースです。

以下の例をご覧ください。

待ち牌が変わる暗カン

暗カンの前の手牌では三索:麻雀王国四索:麻雀王国待ちとなっています。

  • 二索:麻雀王国二索:麻雀王国二索:麻雀王国四索:麻雀王国 → カン三索:麻雀王国待ち
  • 二索:麻雀王国二索:麻雀王国二索:麻雀王国四索:麻雀王国四索:麻雀王国単騎待ち

暗刻が絡む待ちについては、以下のページをご覧ください。

麻雀の難しい待ち【3種類待ち】Part1

この手牌のリーチ中に4枚目の二索:麻雀王国をツモってきたので暗カンしたとしましょう。

そこで暗カン後の手牌を確認すると…四索:麻雀王国待ちとなっています。暗カン前とは待ちが変わってしまいました。

二索:麻雀王国を槓子として確定させてしまったので、カン三索:麻雀王国待ちに取ることができなくなったのです。

この例のように、待ち牌が変わるケースではリーチ中の暗カンは反則とされています。

面子構成が崩れる・変わる暗カン

ここで説明するのは、リーチ中の暗カンにより面子構成が崩れる・変わるというケースです。

待ち牌が変わるケースより少し難しい内容となっています。

面子構成が崩れるケース

まずは面子構成が崩れるケースについて、以下の例をご覧ください。

面子構成が崩れる暗カン

こちらの手牌はやや複雑ですが、一筒:麻雀王国四筒:麻雀王国のどちらを雀頭とするかによってピンズの構成は以下の2パターンが考えられます。

パターンA(四筒:麻雀王国が雀頭)

 一筒:麻雀王国一筒:麻雀王国一筒:麻雀王国 二筒:麻雀王国三筒:麻雀王国四筒:麻雀王国 四筒:麻雀王国四筒:麻雀王国

パターンB(一筒:麻雀王国が雀頭)

 一筒:麻雀王国一筒:麻雀王国 一筒:麻雀王国二筒:麻雀王国三筒:麻雀王国 四筒:麻雀王国四筒:麻雀王国四筒:麻雀王国

この手牌でリーチ中に一筒:麻雀王国をツモってきて暗カンしたとします。暗カン後のピンズの構成は次のようになります。

パターンA(四筒:麻雀王国が雀頭)

 裏:麻雀王国一筒:麻雀王国一筒:麻雀王国裏:麻雀王国 二筒:麻雀王国三筒:麻雀王国四筒:麻雀王国 四筒:麻雀王国四筒:麻雀王国

パターンB(一筒:麻雀王国が雀頭)

 一筒:麻雀王国を雀頭として使えなくなったため、面子構成が崩れた

カンによってパターンBの面子構成が崩れてしまいました。

この例のように、面子構成が崩れるケースではリーチ中の暗カンは反則とされています。

面子構成が変わるケース

続いて面子構成が変わるケースについて、以下の例をご覧ください。

面子構成が変わる暗カン(送りカン)

カンの前の手牌では既に五萬:麻雀王国を4枚持っていますが、三萬:麻雀王国四萬:麻雀王国五萬:麻雀王国五萬:麻雀王国五萬:麻雀王国五萬:麻雀王国という形で使っています。

そこでリーチ中に二萬:麻雀王国をツモってきました。マンズの面子構成を二萬:麻雀王国三萬:麻雀王国四萬:麻雀王国五萬:麻雀王国五萬:麻雀王国五萬:麻雀王国五萬:麻雀王国とすれば、面子構成上は五萬:麻雀王国を暗カンすることができそうです。

ということで五萬:麻雀王国を暗カンしてみると、面子構成の一部が三萬:麻雀王国四萬:麻雀王国五萬:麻雀王国から二萬:麻雀王国三萬:麻雀王国四萬:麻雀王国に変わってしまいました。このようなカンを送りカンといいます。

ここで説明した例のように、面子構成が変わるケースではリーチ中の暗カンは反則とされています。

リーチ中でなければ送りカンは反則行為とはなりません。リーチ中に限り反則行為となります。

待ちの形が変わる暗カン

ここで説明するのは、リーチ中の暗カンにより待ちの形が変わるというケースです。

こちらのケースも少し難しい内容となっています。以下の例をご覧ください。

待ちの形が変わる暗カン

「待ち牌・面子構成が変わらない」ということでリーチ中に九萬:麻雀王国を暗カンしました。そして八萬:麻雀王国であがった場合について考えてみましょう。

九萬:麻雀王国を暗カンしなかった場合の待ち取り

 麻雀には高め取り(点数が最も高い手牌構成をアガリ形としなければならない)というルールがありますので、この手牌の待ちの形は三色同順の役がつくカン八萬:麻雀王国待ち(七萬:麻雀王国九萬:麻雀王国となります。

九萬:麻雀王国を暗カンした場合の待ち取り

 九萬:麻雀王国は槓子として確定しているので、待ちの形はリャンメン待ち(六萬:麻雀王国七萬:麻雀王国となります。

暗カンによって暗カン前とは違う待ちの形となってしまいました。

今回は解説しやすいよう高め取りの例を使って紹介しましたが、高め取りが関係ない場合でもリーチ中に待ちの形が変わる暗カンは反則となります。

まとめ

このページではリーチ中の反則の暗カンについて説明してきました。いかがでしたか?

反則となるのは以下の3つのケースでした。

  1. 待ち牌が変わる
  2. 面子構成が崩れる・変わる
  3. 待ちの形が変わる

特に「3. 待ちの形が変わる」に関しては、見落とすことが多いので注意するようにしましょう。

なお、これらのケースに該当する暗カンでもリーチしていなければ問題ありません。

このページをご覧になった方は、リーチ中の暗カンに抵抗が出てしまったかもしれません。

ですがリーチ中の暗カンは点数が高くなり、相手に与えるプレッシャーも大きくなるので、反則となるケースをよく理解して積極的に行っていきましょう!