麻雀の順位点や対局結果の集計方法について、図や具体例を使って分かりやすく解説します。
麻雀の対局結果は、以下のようなポイント形式で表現するのが一般的ですが、馴染みのない方はよく分かりませんよね。
1位:60ポイント
2位:5ポイント
3位:-20ポイント
4位:-45ポイント
「点棒の種類は最低でも100点棒なのに、ポイントはそれよりも小さいのはどういうこと?」
「1位の人はポイントが多く、3,4位の人はマイナスポイントになっているのはなぜ?」
と疑問に思われることも多いでしょう。
これは麻雀の対局結果を集計するとき、1,000点を1ポイントに換算し、順位点(順位に応じた変動ポイント)を考慮するためです。
このページを読めば、順位点の仕組みを理解し、対局結果を集計できるようになります。
対局結果はポイントで集計する
冒頭でも簡単に説明しましたが、麻雀の対局結果はポイントで集計します。
そのときの単位は1ポイント=1,000点となります。
1,000点棒未満もポイントに換算しますので、100点は0.1ポイントとなります。
100点未満の点数は存在しませんので、考えなくてOKです。
順位点とは?
対局結果をまとめるとき、対局終了時の順位に応じてポイントがプラス/マイナスされるのが一般的です。
この順位に応じた変動ポイントを順位点といいます。
順位点の計算方法にはウマとオカの2種類があります。
順位点の計算①:ウマの説明
ウマとは、4位が1位の人に、3位が2位の人にポイントを与える仕組みです。
そのため対局終了時のポイントは…
- 1,2位のポイントはウマの分プラスされます
- 3,4位のポイントはウマの分マイナスされます
ではウマによってどのくらいプラス/マイナスをするのでしょうか?
ここでウマの表し方を見てみましょう。ウマはポイントを使って以下のように表現します。
- 10-20 ※読み方はワンツー
- 10-30 ※読み方はワンスリー
前半のポイント(上記の10)は、3位から2位へのポイント移動を表し、
後半のポイント(上記の20または30)は4位から1位へのポイント移動を表します。
3位から2位へのポイント(上図の①)より4位から1位へのポイント(上図の②)の方が大きく設定されます。
ウマのポイント設定はルールによってまちまちですので、対局前に確認するようにしましょう。
以上、ウマに関する説明でした。
続いてもう一つの順位点の計算方法「オカ」について説明します。
順位点の計算②:オカの説明
オカとは、1位の人にトップ賞のボーナスポイントが与えられる仕組みです。
このボーナスポイントは、対局開始前に配られる原点と対局終了後の集計基準との差分から生み出します。
と言われてもいまいちピンと来ませんよね…
ここは少し分かりづらい部分ですので、具体例で見ていきましょう。
オカは「・・・点持ち ・・・点返し」という形式で表現され、前半の点数は原点を、後半の点数は集計基準を表します。
例えば「25,000点持ち 30,000点返し」なら「対局開始前に各プレイヤーには25,000点配るが、対局終了後の集計では30,000点を基準にする」という意味になります。
ということは、対局開始前と終了後とで1人当たり5,000点、合計20,000点の差分がありますね。
この20,000点を1位の人に与えるというルールがオカです。
対局開始時に各プレイヤーが5,000点支払って、対局終了後に1位の人が総取りするという理解でもOKです。
実際の計算例で理解しましょう!
ここからは実際にウマとオカで順位点を計算し、対局結果を集計してみたいと思います。
ルールは「ウマ:10-30、25,000点持ち 30,000点返し」とし、対局終了後の点棒状況は以下の通りとします。
ステップ①:点棒をポイントに換算
まずは各プレイヤーの点棒をポイントに換算しましょう。
1,000点を1ポイントに換算しますので次のようになりますね。
1位:35,000点 → 35ポイント
2位:30,000点 → 30ポイント
3位:20,000点 → 20ポイント
4位:15,000点 → 15ポイント
ステップ②:ウマの計算
ウマの設定を確認しますと、「10-30」となっています。
これは「3位は2位に10ポイント、4位は1位に30ポイント移動する」という意味ですね。
ウマの計算後は次のようなポイントなります。
1位:35ポイント+30ポイント → 65ポイント
2位:30ポイント+10ポイント → 40ポイント
3位:20ポイント-10ポイント → 10ポイント
4位:15ポイント-30ポイント → -15ポイント
ステップ③:オカの計算
最後にオカを計算しましょう。
「25,000点持ち 30,000点返し」となっていますので、20,000点(差分5,000点×4人)すなわち20ポイントがトップ賞のボーナスとして1位に与えられます。
1位:65ポイント+20ポイント → 85ポイント
そして集計基準は30,000点になっていますので、各プレイヤーのポイントは30,000点(30ポイント)からどれだけ多い/少ないのかで計算することになります。
つまり、最終的な対局集計結果は以下の通りになります!
1位:85ポイント-30ポイント → 55ポイント
2位:40ポイント-30ポイント → 10ポイント
3位:10ポイント-30ポイント → -20ポイント
4位:-15ポイント-30ポイント → -45ポイント
ちなみに、今回の例の順位点はかなり一般的なもので、Mリーグのルールと同じ設定になっています。
ゲーム終了時、1位(35,000点)と2位(30,000点)は5,000点差であったのにも関わらず、対局結果を集計すると45ポイント差となっていますね。
このことから一般的に麻雀は、トップが非常に優遇されるゲームであることが分かります。
また、今回説明した順位点は麻雀の押し引き(攻め/守りの判断)に大きな影響を与え、極端なケースでは役満をテンパイしていてもオリた方が良い場面もあります。
まとめ
このページでは、麻雀の順位点や対局結果の集計方法について説明してきましたがいかがでしたか?
冒頭の質問に答える形でまとめてみますと…
「点棒の種類は最低でも100点なのに、ポイントはそれよりも小さいのはどういうこと?」
⇒対局終了後は、1000点を1ポイントとして点数を集計するため。
「1位の人はポイントが多く、3,4位の人はマイナスポイントになっているのはなぜ?」
⇒1位の人のポイントが多いのは、オカと呼ばれるトップ賞のボーナスポイントがあるため。3,4位の人は、ウマによって1,2位の人にポイントを与えなければならないため、マイナスポイントとなることがある。
ということになりますね。
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